秘密④

ソフトバンクが1兆円の利益に対して脱税をした?

投稿日:2019年10月2日 更新日:

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ソフトバンクが1兆円の利益があるのに税金を1円も払っていない!という記事を読みました。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67498

ちなみに、2018年3月期のソフトバンクグループの法人税は8,531億円のマイナス(イメージとして法人税を戻してもらった)です。これは法人税等調整額によるものと思われますが、内容はよくわかりません。ただし、キャッシュフロー計算書を見ますと、2018年は4,874億円、2019年は4,343億円の法人税等の支払いがあります
全然、普通に納税していると思いますが・・・

記事の内容を見てみると、利益が1兆円あるんだけど投資損失を子会社になすりつけて損を出しているから税金を払っていなくてずるいみたいな内容でした。恐らく、ソフトバンク単体のことを言っているのかと思うのですが、結構内容が支離滅裂ですので、ちょっとシェアしていきます。

具体的にはこんな感じです。

税前利益:1兆390億円
株の損失:1兆4000億円
所得金額:△3,610億円 →法人税ゼロ→ずるい

なお、この1.4兆円を「『欠損金』が生じた」と書いている時点で、筆者の方の税務リテラシーはそこまで高くないと用意に推定できることを付け足しておきます。

さて、この状況下で次の節のタイトルが「国税もソフトバンクの味方」
だいぶ挑戦的なタイトルです。読み進めてみます。
すると、

東京国税局は欠損金のうち4000億円は'18年3月期に計上できないと指摘し、ソフトバンクGもこれに応じて修正申告している。
それでも、1.4兆円という欠損金の処理額があまりにも大きく、追徴課税は生じなかった。

4,000億円が否認されたようですが、18年3月期に計上できない(=翌期以降は計上できる?)と指摘してありますので、恐らく期ズレの話です。なので、本件の子会社株式の損失とは関係がなさそうです。国税の方でも株の損失を計算して問題ないと判断したのでしょうかね。なお、ソフトバンクのような会社に入る調査官は恐らくエース級ですので、計算に誤りがあった可能性は低いと思います。

また、1.4兆円という欠損金の処理額があまりにも大きく追徴課税は生じなかったとありますが、上記のように所得金額は△3,610億円とすると、4,000億円を否認すれば390億円分の法人税がかかるように思えます。そう考えると、4,000億円が否認されたというのも眉唾な気がします。。。

簡単に言えば、買収した企業の株を社内で売り買いして作った損を計上して、課税利益を作らないようにしている。
法の抜け道を利用する形で、公表利益と税務利益がかけ離れた、数字の「マジック」を作り上げたのだ。

簡単に「社内で売り買い」と言いますが、ある程度根拠のある評価はしていると思います。そうしないと会計監査に通りません。そして、実際、国税も否認していない(と思われる)ですからね。国税だけでなく監査法人すらソフトバンクの見方をしているんだよーみたいな意味なのでしょうか。

※ただし、グループ法人間の有価証券の売買については繰延制度があるため、譲渡損失を計上しているということはこの制度が適用されていないことになります。そうすると資本関係に何かからくりがあるのかも知れません。

ちなみに、公表利益と税務利益がかけ離れたとありますが、単体と連結の区別がついていないのかなと思います。

さて、次の章のタイトルは、「社会貢献をしているふりが上手い」です。またまたキャッチ―ですね。

ここでは、要するに、ソフトバンクは社会に貢献していますよーという活動をしているが、実際は税金を支払わない国賊企業だと言いたいようです。しかも、個人では年間報酬2億2900万円、配当金で年間100億円以上の配当を受け取っている点にもフォーカスしています。

筆者曰く、「税を圧縮して株価を維持していれば孫氏の懐に大金が転がり込む仕組みになっている」と。孫氏ほどの人からすれば年間100億円というのはそこまで高い気もしませんが、、、ちなみに100億円に対して20%は少なくとも税金を支払っています。

で、最後にこれです。

なけなしの年金から安くない携帯料金を、ソフトバンクに払っている人もいるだろう。そうして得た儲けは、すべて彼らの懐に入り、税金として世の中に還元されることはない。

ひどい言われようです(笑)。

あまり税金の知識がない方が、こうやって一般の方をミスリードしてしまう記事を書くのは正直やめてもらいたいなと思いますね。ちなみに、御用学者のような人たちの声も入っていますが、恐らくいいとこどりをしているだけだと思います。。。
困った話ですね。

1.4兆円の投資損失があって大損しているのは事実なわけですから、その分に対して税金がかからないのは当然かなと思います。これを許さないのであれば誰も投資をしなくなってしまい、その方が国家の損失になると思います。まぁ、弱い者の味方みたいな記事を書いた方が人気が取れるのはわかりますが・・・もう少しお勉強してから書いて欲しいなというのが本音ですね。

 

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