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給与所得者は源泉徴収で税金を多く取られているって本当?

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1.源泉徴収とは「勝手に」税金を徴収するシステム
給与所得者は、源泉徴収というシステムにより税金を徴収されています。これは自分の意志でどうこうできるものではなく、給与を支払っている会社が「勝手に」あなたの税金を徴収して税務署に支払っているのです。

税金(所得税・住民税)の他にも、社会保険料も同じ仕組みを取っています。給与所得者は、どうあがいても税金と社会保険料は「勝手に」持っていかれてしまうのです。

つまり、国が決めた「これだけ稼いだらこれだけ払いなさい」というルールに、厳格に則っていることになります。簡単に言いますと、給与所得者は国にとって「とっても美味しいヤツ」なのです。

2.勝手に税金を徴収される代わりに認められた特典
その代わり、特典も用意されています。

■確定申告不要

会社が国の手足となって源泉徴収をしてくれていますので、年末調整というプチ確定申告を会社がやってくれて、課税関係は終了します。

※ただし、医療費控除や住宅ローン控除、今流行りのふるさと納税(一定の場合は確定申告不要)をやるような場合は、確定申告が必要になります。

■給与所得控除が受けられる

給与所得控除は、簡単に言いますと「概算経費」です。この位は経費的なものとして使いますよねということで、年収から勝手に引いてくれます。税金は、収入から各種控除を差し引いた金額×税率で税額を計算しますので、たくさん引いてくれる=税金が安くなることになります。

そして、この給与所得控除は結構な金額です。
具体的には、以下のように決められています。

年収180万円以下  40%(65万円以下の場合は65万円、そもそも年収65万円以下の場合はその金額)
180万円超~360万円以下 30%+18万円
360万円超~660万円以下 20%+54万円
660万円超~1,000万円以下 10%+120万円
1,000万円超~1,500万円以下 5%+170万円
1,500万円超 245万円(MAX)

なんか難しそうですので、例を使って確認していきましょう。

例1) 年収400万円の場合

400万円×20%+54万円=134万円 → 概算経費

例2) 年収800万円の場合

800万円×10%+120万円=200万円 → 概算経費

年収400万円として、134万円の概算経費が認められる訳ですから、月額12万円弱が経費として認められているイメージになります。普通に考えて、そんなに使わないですよね。なので、この給与所得は「美味しい」と言われています。

ちなみに、年収が増えてくると控除率が下がるから損なのでは?と思われるかもしれませんが、●%のあとにある+金額によって、それまでの分はそれまでの控除率が適用されています(累進控除率)。

例えば、年収1,000万円ですと、

1,000万円×10%+120万円=220万円
1,000万円×5%+170万円=220万円

というように、同額になります。確かに控除率は下がるのですが、そこに至るまでは高い控除率を適用していることになりますので、そういった意味では損していません。

ただし、年収1,500万円超になりますと控除額が一律245万円となり、年収1,500万円であっても年収1億円であっても変わりません。これは損していると言えますね。
まぁ、給与所得者で年収1,500万円以上の人は、1%にも満たないですが・・・。

3.結局、給与所得はお得なのか?
ということで、結構な控除を給与所得者は受けることができます。これは事業者には無い制度です(最大65万円を控除する制度はありますが、65万円は給与所得者の最低控除額です)。

「やっぱ給与所得最高じゃん!」

と思われるかも知れませんが、給与所得者は経費としてはここまでしか認められません。しかし、事業者であれば飲食代、交通費、家賃、水道光熱費と言ったものも経費とできるケースが多々あります。

どちらが得とは言い難いですが、MAXが決まっている給与所得者よりも、控除が大きくなる可能性は事業者の方が高いです。

また、これはあってはならないことですが、事業者は給与所得者のように所得を完全に把握されるということはありませんので、過少申告をすることもできます(やったらダメですよ!)。

4.まとめ
ということで、最後にまとめておきましょう。

■給与所得者のメリット
・確定申告不要
・給与所得控除が受けられる

■給与所得者のデメリット
・給与所得控除以上の控除が受けられない(※)
・税金や社会保険料を「確実に」徴収される
・誤魔化しがきかない(誤魔化したらダメです)

※特定支出控除という制度がありますが、ほとんど該当しません

-法人税・所得税・消費税関係
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