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ファイナンスリースとオペレーティングリースの違い

投稿日:2013年6月21日 更新日:

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リース取引には、大きく分けて「ファイナンスリース取引」と「オペレーティングリース取引」とがあります。どちらもリース取引なのですが、その内容は全く違います。両者の差が分かっていないと会計処理にも多大な影響を及ぼしますので、ここで確認していきましょう。

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1.ファイナンスリースとオペレーティングの決定的な違い

両者の違いは、次の通りです。

(1)オペレーティングリース取引

自分の持っているものを貸してあげる取引です。レンタカーやレンタルビデオなどがその典型です。

(2)ファイナンスリース取引

自分の持っていないものを、代わりに買ってきてそれを貸してあげる取引です。借手は自分で購入しないで、他者に購入してもらい、その購入してもらったものを借りるという取引になります。

本来であれば、借手がお金を用意して購入する必要があるのですが、ファイナンスリース取引であれば、お金を用意する必要はありません。

つまり、借手はリース会社にお金を用立ててもらっているのと同じイメージになります。お金を借りているのと同義であることから、「ファイナンス」リースと呼ばれます。

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2.ファイナンスリース取引の要件

ファイナンスリースになるか否かは、

・解約不能
・フルペイアウト

の2点がキーとなります。

(1)解約不能

ファイナンスリースは、リース期間の中途において、 その契約を解除することができません

ここには、借手が解約をする場合、未経過のリース料相当額 (または未経過リース料のうち利息に相当する額を控除した額) を規定損害金という名目で支払うことになるリース取引も含まれます。

(2)フルペイアウト

借手がリース物件により得ることができる実質的な経済的 利益の全てを享受し、かつ、リース物件の使用に必要となるコストを 負担することとなる契約を言います。

要するに、自分で資産を持っているのと何ら変わらないということですね。

(3)さらなる要件

解約不能及びフルペイアウトの要件を満たしたファイナンスリースで、さらに下記の要件を満たしたものがファイナンスリース取引となります。

A.現在価値基準

解約不能のリース期間中において、そのリース料総額の現在価値を 算定した際に、該当するリース対象物件の現金購入価額の見積に対して、約90%以上となること。

B.経済的耐用年数基準

解約不能のリース期間中について、該当するリース物件の経済的耐用年数の約75%以上となること。

これは、不合理であると指摘を受けるような事情が無い限り、税法上の耐用年数を用いて算定することが可能です。ただし、Bが75%を満たしていた場合であっても、Aが90%を大きく下回るようなケースでは、リース会計上ではファイナンスリース取引として判断しないことになります。

3.リース会計のまとめ

リース会計基準が及ぼす影響のひとつとして、リース設備を資産として計上することとなった事が挙げられます。リース取引とは、借り手が設備の貸し手にリース料を支払う事で、リース期間中に渡って設備を使用する権利を持つ取引の事を言います。

リース方法は大まかに分けて2種類あり、リース取引期間の途中で契約解除することが不可能な「ファイナンスリース」と、それ以外の「オペレーティングリース」とで分けられます。また、ファイナンスリースに関しては取引実態を反映して、売買取引として計上し、会計処理する事が原則となっております。

ただし、リース会計基準の例外規定として、リース設備の所有権を借り手に移転しない「所有権移転外ファイナンスリース」に関しては、賃貸借取引として会計処理をする事ができるケースもあります。

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賃貸借取引となった場合、リース設備の借り手となる企業は、財務諸表に資産としてリース設備を計上することなく、賃貸料などの科目で費用として処理することがでる 「オフバランス処理」が可能となります。

よって、リース設備の借り手となる企業の多くは、賃貸借取引とできる場合は賃貸借取引として処理しています。

なお、改正前の会計基準では、所有権移転外ファイナンスリースについてはオフバランスとして処理することができましたが、リース会計基準の適用によって原則オンバランス化されました。これは、国際的な会計基準に日本の会計基準が擦り寄ったためです。2008年は、日本の会計がグローバルに近付いた年でもあったんですね。

ファイナンスリース取引は、借手が自分の欲しいものをリース会社に購入してもらうので、リース会社としてはその購入した資産は特に必要のないものです。いきなり解約されてしまったら、リース会社はいらない資産と借金だけが残ることになりますので、当該リース取引は途中で解約をすることができません(ノンキャンセラブル)。

そして、借手はリース資産からもたらされる利益を全て享受することができ、かつ、当該リース資産に係るコストを全て負担する義務を負うことになります(フルペイアウト)。

4.簡便法と原則法

2008年まで、リース取引はオフバランスでした。ファイナンスリースであってもオフバランスでしたので、言い方は悪いですが、資産の圧縮手段として使用されていた面もあります。

そこで、2008年度からリース会計基準が整備され、現在のようにファイナンスリースに係る資産負債については、オンバランス化されるようになりました。

当時のリース会計・税務の処理のポイントとしては、次のものが挙げられます。

  • A.ファイナンス・リースは、原則として売買の処理となります。いわゆるオンバランス化
    B.重要性が乏しいとされるリース資産総額であれば、売買処理を簡便化することが可能
    C.中小企業の場合、賃貸借での処理が可能
    D.会計適用開始前のリース契約については、従来どおり、賃貸借の処理を継続することが可能(有価証券報告書では注記事項になっています)
    E.ファイナンス・リースに起因する消費税は、リース料の総額分へ対する消費税額を、リース取引開始時点で税額控除(ただし、支払いリース料を賃貸借処理(費用処理)する企業の場合は、該当するリース料の支払日が属している課税期間にて、課税仕入)
    F.オペレーティング・リースに関しては、従来のまま、賃貸借による処理が可能

なお、以下のいずれかに該当する場合は重要性が低いと考えられますので、通常の賃貸借処理によることができます(適用指針第35項)。

  • 1.重要性が乏しい減価償却資産で購入時費用処理をし、リース料総額が一定額以下
    2.リース期間が1年以内
    3.重要性の乏しいリース取引で、リース料総額が300万円以下(所有権移転外ファイナンスリースのみ)

※重要性の乏しいリース取引とは、当該リース物件が主要な設備でない場合等を指します

なお、300万円という基準は1契約ごとに判定します。よって、1契約当たり300万円以下であっても、契約総額が300万円超の場合は上記に該当しません。

 

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